金沢紀行〜文学編〜

今回の旅の前に、五木寛之さんの金沢を舞台にした作品
『浅野川暮色』『木立野刑務所裏』『聖者が町へやってきた』を読んでいました。
その中でも『浅の川暮色』が好きです。
主計町を舞台に、下働きをしていた“みつ”と、新聞記者“森口”の恋のお話。
芸子の道が決まっている女性は、想いのままの恋というのが許されなかったというのは、
この時代、普通のことだったのかもしれませんね。
そう思えば、この「浅野川」【写真左】が、“セツナ色”に見えてきたものです。

20051115_04.jpg

その浅野川沿いにある、なべ専門店「太郎」【写真右】は、
この『浅の川暮色』の中にでてくる「次郎」という鍋料理茶屋のモデルとなったお店です。
五木寛之さんも、金沢に住んでいた頃よく通っていたお店らしく、
今回「さすがに1人で鍋は・・・」と思って入ることは出来ませんでしたが、
次の機会に、是非、絶品の「鍋料理」も食べてみたいものです。
20051115_12.jpg
浅野川沿いには「鏡花の道」っていうのがあって、その途中には「滝の白糸碑」があります。
泉鏡花の小説『義血侠血』のヒロインです。
この「滝の白糸碑」のモデルとなった、ひがしの名妓・美ち奴は、天下の名妓と呼ばれ、
踊りの名手であることは勿論、金沢を心から愛し、来る人をもてなしてくれるという・・・
残念ながら、平成5年に亡くなられたそうですが、男性ならずとも
同じ女性として「一度、その“心意気”に触れたかったなぁ〜」と、像を眺めながら思いました。


2005年11月15日 21:23 カテゴリ:旧ブログエントリー
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