7月 2013の一覧 | Home

丸山天寿 「琅邪の鬼」

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本屋さんで 2度見 からの ためつすがめつ。

明らかに 中国モノと分かるイラストなのに
帯に「メフィスト賞 史上 最高の異色作!」 の文字。
しかも 作者:丸山さんは 長崎出身。

メフィスト賞というのは
風間も好きな 森博詞「すべてがFになる」から始まって
西尾維新、清涼院流水、高田崇史などなど
ミステリー界の中でも 独特な 尖った作品が揃った賞なんです。

これまで 現代的なミステリー というイメージが強かったので、
(SFっぽかったり ファンタジーっぽかったり はあったけど)
中国モノ・歴史モノ なのに メフィスト賞 受賞…
意外すぎて びっくりしました。


登場するのは、
秦の始皇帝、
始皇帝から不老不死の仙薬を見つけるよう言われた 徐福、
徐福の弟子たち(易占術、医術、剣術などに秀でた人ばっかり)
かれらが住む 琅邪 の求盗(警察官) などなど。


ちなみに、
琅邪 : 中国大陸の港町で、古くから “あやかしの町” と呼ばれる。
鬼 : 幽霊・亡霊・人知を越えた怪奇現象・不思議な出来事。


琅邪の 偉い人(右大臣・左大臣 みたいな 東王・西王)の家で
事件(不思議なできごと)が起こって、
解決しようと奮闘するうちに 次々と不思議なことが起こってきて
それら 全部が 終わってみると “えーそういうこと?…だまされた!”みたいな。

若干 肩透かし感もありますが そこも含めて メフィスト賞。

個人的には
漢字がいっぱいなのに サクッと難しくなくて
だまされ方が 爽快で 楽しく読むことができました。

仙人も好きですし。
始皇帝・徐福ときて 邪馬台国とか
そのあたりの歴史も 大好きですし。

でも。
歴史好きの方には もちろんなんですが
ミステリーファンの方 にも 読んでいただきたい1冊です。
2013年07月08日 13:34 カテゴリ:夏の36冊
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7/8は

幼い頃から さまざまな本を読んできた 風間の本棚から
7月と8月の 1OA日1冊ずつ 小説をご紹介する 「夏の36冊」。

2週目に入りました。

今日は 先週よりも少し詳しく オススメ本をご紹介します。

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お楽しみに♪

そして 今週(7/8〜11)は プレゼントがあります。
長崎歴史文化博物館で開催中の「歌川国芳展」のチケットを
5組10名の方へ!!

ご希望の方は 氏名・住所・電話番号を明記して
LaiLai までご応募ください。

展覧会について詳しくは
11日の番組内で ご紹介します。
2013年07月08日 12:10 カテゴリ:お知らせ
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夢枕獏 「キマイラ」 シリーズ

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今日ご紹介したのは 第1巻「幻獣少年 キマイラ」。

夢枕獏さんに はまって すぐに集め始めたシリーズです。

再刊行を何度か繰り返しているので
抜けている巻・ダブっている巻が あるかもしれませんが、
シリーズとして 私が確認しているだけで 18冊はあると思います。

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このシリーズの最大の魅力は キマイラ そのもの。
そして そこはかとなく感じられる 大陸(中国)の風。

『キマイラとは?』 を探っていくのが 大きなテーマになっているんですが
この キマイラが とても 不気味で 哀しげなんです。


(ラララララルウウ〜〜〜〜リィィィ……
 るるるぅ〜〜〜〜るるるる……) などと泣くんです。

この雰囲気は 夢枕さんにしか描けないものだと思います。


格闘技(プロレス)好きにはたまらない
体術・中国拳法(というか喧嘩)シーンもたっぷりなんですが、
個人的には キャラクターの密度・濃度が かなり高いと思います。

主人公:大鳳吼(おおとり こう)の なよなよっぷりとか。
ライバルで先輩の 九鬼麗一(くき れいいち)の 色っぽさとか。
そのほかにも 拳法の達人 の 適当さとか。
普通の女子高生の 肝の据わりっぷりとか。
出てくるキャラ全員が 濃いんですよね。

しかも キマイラ シリーズに出てくるキャラが
別のシリーズにも登場するなど 作品同士がリンクしているところも
魅力の一つです。


あとがきで 作者本人が
「この本は 絶対におもしろい。」 と 書いてらっしゃるように
絶対に おもしろいシリーズなので 読んでみてください。


まだ 未完なので 続きも気になります。
2013年07月04日 14:31 カテゴリ:夏の36冊
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妥協なしの

今日(7/4)は 長崎県美術館で開催中の
現代スペイン リアリズムの巨匠 アントニオ・ロペス展」について
学芸員:モリゾノさんに うかがいました。

モリゾノさんが、長崎県美術館にある
「フランシスコ・カレテロ」というロペスの作品を見て感銘を受け
ぜひ 展覧会を! と ロペスさんのお家に直談判に行って
77歳にして 7回目、アジア で初の 回顧展を開催することに。

64点の作品が展示されています。

中には
1991年に 来日予定だったけれども 結局 来なかった
彫刻 「男と女」とか。
(一度 コレクターの元に売られたものの 納得できずに買い戻し
 26年かけて(!?) 完成させた作品)

「グラン・ビア」という作品は
毎朝 6:30に、20分〜30分 だけ描く というのを
何年も繰り返して 出来上がった、とか。

なかなか 一般的な画家とは違った
こだわりの強い ロペス作品を 堪能しに ぜひお出かけください。



なお、今度の土曜日(7/6) お昼12時からの
長崎県の情報をお伝えする「Saturday Chat Box」 でも
モリゾノさんに 見どころなどをうかがいます。


ちなみに メッセージしてくださった方もいらっしゃいますが
長崎県の県政TV番組 は コチラでも チェックできます。
2013年07月04日 13:29 カテゴリ:お知らせ
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7/4は

長崎県美術館で開催中の
アントニオ・ロペス展」について うかがいます。

さまざまな関連イベントも予定されていますので
ぜひ お出かけになってみてください。
2013年07月04日 12:10 カテゴリ:お知らせ
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まさかの初披露

今日(7/3)は 「ピタゴラスイッチ」などでもおなじみの
栗コーダーカルテット の皆さんを ゲストにお迎えしました。

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高音〜低音までの リコーダーをはじめ
打楽器・ギター・ウクレレなど さまざまな楽器を使ったコンサート。

今日(7/3)は 長崎市 オハナカフェで
明日(7/4)は 波佐見 モンネ ルギ ムックで

それぞれ
 16:30〜 お子さんもOKのファミリーコンサート
 19:30〜 大人向けのコンサート が予定されています。

波佐見の 16:30〜のチケットはSoldOutとなっていますが
ほかは まだ間に合うということですので
ぜひ お出かけください。

また 九州に 来ることができたら…ともおっしゃっていたので
それもまた楽しみですね。



ちなみに 風間が持っていた 口琴(ベトナムの)はコチラ。

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綺麗な刺繍の筒の中に 金属の部品が収納されていて

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金属部分を口に挟んで 弾きながら 声を出すと
「えふえむ ながさき」と(宇宙人声みたいな)音が鳴るわけです。

大学の音楽の授業で習ったはずなんですけど
全然 奏で方 覚えてませんでしたね。

失礼しました!
2013年07月03日 13:29 カテゴリ:お知らせ
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桜庭一樹 「私の男」

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第138回 直木賞受賞作。
2014年 映画化決定。

とはいえ、大衆的な物語ではないと 個人的には思います。

家族を震災で亡くした 花 を引き取ったのは
親戚の 淳悟。

二人で暮らした15年。
禁忌を超えて 秘密を抱えた15年。

花の結婚式の日から
この息苦しい15年を振り返っていくんですが
本当に
息が詰まりそうな 若干の気持ち悪さも感じて
でも それでいて 心地よいような そんな 15年。

淳悟の気持ち・心象風景が 一切描かれない物語なので
何度も読み返しては さまざまな想像(妄想ともいう)が
膨れ上がっていくんですよね。

オホーツクの流氷
北風
雪・雨
ひんやりとしていて でも暖かくて、
若干の グロテスクさを もった 物語。

ぜひ 読んでみてください。
2013年07月03日 13:24 カテゴリ:夏の36冊
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7/3は

ゲストに 栗コーダーカルテットの皆さんが
きてくださいます。

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今日 16:30〜&19:30〜 オハナカフェで
明日 16:30〜&19:30〜 波佐見 モンネ ルギ・ムックで
ライブがあります。

お楽しみに♪
2013年07月03日 12:10 カテゴリ:お知らせ
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プチ旅行先に

今日(7/2)は 「ながさきプレス」編集部:ハシモトさんに
夏にオススメの旅先・お出かけ先について 教えていただきました。

? 長崎 五島

 キリシタンが身を寄せて作ったと言われている 半泊という集落
 そこには、自給自足の暮らしやキリシタンの歴史を伝えている
 『半泊カフェ』が。
 廃校になった校舎を利用していて、半泊の食材を使ったメニューも。
 体験型のツーリズムが楽しめる!!

 ここから 車で およそ20分くらいの場所には 堂崎教会も。
 世界遺産登録を目指している今 見学に行くにもいいスポット。

長崎の “しま” へは「しまとく通貨」を使ってお得に行くことができますので
よかったら 夏休みに お出かけになってみてください。


? 福岡 八女

 八女茶が有名ですが(実は)伝統工芸も盛ん。
 伝統工芸館には 和紙・仏壇などなどが展示販売されているそう。
 ちなみに 和紙の体験もできるそうです。

 ドライブがてら行くにも いいですよね。
 最近では おしゃれなカフェや雑貨屋さんなども増えてきたそうです。



ドライブと言えば 先日決行した 弾丸ツアー「鹿児島編」

行ったところといえば 平川動物園 くらいでしたが 楽しかったです。

個人的ハイライトは コアラ でした!!

ユーカリを手に取り


口を 持っていき


体ごと ムシャムシャ する


あんなに動いているコアラは 初めて見た!と
おおはしゃぎする 人間たち でした。
2013年07月02日 18:09 カテゴリ:お知らせ
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三浦しをん 「月魚」

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この本を読んだ きっかけは たまたま。
中学生の頃 区の図書館に通うのが 日課だったんですが
片っ端から 手に取っていった中で
薄い・淡い・水墨画のような 透明な雰囲気が とても好きで
平成16年の初版を買いました。

三浦しをん さんの作品には
映画になった「舟を編む」、「まほろ駅前 多田便利軒」をはじめ
好きな本は たくさんあるんですが
“個人的 三浦さん作品ベスト1” な作品です。

『主人公の2人:真志喜と瀬名垣 が
 幼い頃から 密かな罪の意識をずっと 共有してきた――』 なんて
そこはかとなく感じられる 背徳感も魅力的なところ。

「まほろ駅前」シリーズ がお好きな方には
ぴったりな 1冊だと思います。



余談ですが。
この本を読んで
「いつか 古書店を営むのも いいなぁ」なんて 思ったんです。
仙人になれなかった場合の 次の目標 。



余談ですが。その2
ずっと ツキザカナ と呼んでいました。
ゲツギョ だと知ったのは つい3日前のこと。
2013年07月02日 13:21 カテゴリ:夏の36冊
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