桜庭一樹 「私の男」

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第138回 直木賞受賞作。
2014年 映画化決定。

とはいえ、大衆的な物語ではないと 個人的には思います。

家族を震災で亡くした 花 を引き取ったのは
親戚の 淳悟。

二人で暮らした15年。
禁忌を超えて 秘密を抱えた15年。

花の結婚式の日から
この息苦しい15年を振り返っていくんですが
本当に
息が詰まりそうな 若干の気持ち悪さも感じて
でも それでいて 心地よいような そんな 15年。

淳悟の気持ち・心象風景が 一切描かれない物語なので
何度も読み返しては さまざまな想像(妄想ともいう)が
膨れ上がっていくんですよね。

オホーツクの流氷
北風
雪・雨
ひんやりとしていて でも暖かくて、
若干の グロテスクさを もった 物語。

ぜひ 読んでみてください。
2013年07月03日 13:24 カテゴリ:夏の36冊
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