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高橋克彦 「総門谷」



SF好きが高じて はまった 作家:高橋克彦さん。

「ドールズ」、「写楽殺人事件」、「緋い記憶」、「火怨」などなど
有名な作品が多い 高橋さんですが
風間が特に好きなのは SF系の作品。

「総門谷」は
UFO、神話、歴史、輪廻転生、クローン、超能力。
大好物なワードが ずらりと並ぶ作品。
SFというSFのエッセンスを すべて詰め込んだ
構想 15年の巨編です。

主人公である 超能力者:顕は
(風間から見たら)
途中参加なので 主人公っぽくないんですけど
周りを固める大人たちが すごく魅力的。

さらに 敵が、ありえない んです。
「総門谷」= 総門の谷
そうもん…ソウモン…ソーモン…
“ソ” にアクセントを置いて 外国語っぽく 巻き舌で繰り返すと
ある歴史上の人物に なると思います。
その彼が黒幕で
部下として たくさんの 歴史上の人物が登場します。


以下 解説からの引用
  ↓↓

「3000年を生きているという人間。
 甦った歴史上の人物たち。
 日本に古代から存在する隠れ里。
 死者を蘇生させる超能力。
 どれひとつを取っても簡単に信じるわけにはいかない話」



この ありえなさ が いいんですよね。

隠れ里とか 甦ったとか、ワクワクします。

大人たちが話しだす(与太)話も 弁論鮮やかで
仮説・フィクションと分かっていながら
ついつい 『本当かも…』 と感じてしまって
実は 卒業論文の参考文献にも しちゃいました。

1冊だけ読んでも大丈夫ですが
「総門谷R」として
阿黒篇、鵺篇、小町変妖篇、白骨篇 が出てます。
合わせて読むと 顕の凄さが分かりますので ぜひ(笑)



おまけ。
当時、東北地方の新聞に連載されていたんですって。
河北新報
これを掲載して 大丈夫だったんだろうか…と
心配になるくらいのSFです。
2013年07月16日 14:19 カテゴリ:夏の36冊
kazama 固定リンク 
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