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長野まゆみ 「新世界」



長野まゆみ さんにも 図書館で 出会いました。

詩的な透明感と 少年特有の 不安定さが
長野さん作品の 魅力 だと思います。
そして どの本を読んでも (私にとっては) 全体像が
なかなか掴めない、その浮遊感も 好きです。

また 言葉遣い、漢字の使い方も 好きなポイント。

特に ご紹介した 「新世界 (全5巻)」の
浮遊感 &世界観 は ものすごいです。



5冊全部読んでも いまいち きっちりとした形にならない。
なのに
何となく ふわふわっとは 分かる。…ような?

でも 分かったつもりになって 読み返すと
また 掴めなくなるんですよね。

分かりやすい起伏・盛り上がりが 正直 ないので
途中までは 淡々と感じますが
その、色で例えるなら 白い雰囲気 も 大好きです。


この本には 途中 電話が混線したような場面があります。
「……キュリッロス、……レイタ、……ザグート、」 のように
カタカナの名詞 が連なっているんですけど
学生時分、調べに調べました。

実在する名詞 も混ざっていて 面白いんですよね。


白く透明感のある 物語なので 涼しくて
暑い中 読むにも いいと思います。
2013年07月15日 14:05 カテゴリ:夏の36冊
kazama 固定リンク 
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