アバトーーク!![カブトガニ]

長崎ペンギン水族館の情報をお伝えする〜



毎週木曜日の9時10分は
飼育員のこぼれ話など、情報盛りだくさんでお届けします♪ 

今朝は飼育展示課 魚類担当の林さんにお話を伺いました。

今朝はGWスペシャル公開生放送の時に
紹介していただき、大好評だった「カブトガニ」の話題です!

カブトガニは
長崎ペンギン水族館の2階で飼育しているんですが、
さらに詳しく調べてみたら面白かった!とのことで、
カブトガニの不思議!についてお話をいただきました。



●カブト「ガニ」なのにカニの仲間ではない!?

大きいグループで見るとカニやエビと同じ甲殻類の仲間ですが、
よりサソリや昆虫のクモに近い仲間だといわれています。
カニやエビははさみが左右で1つずつですが、
カブトガニはその鋏角に加え、歩脚(ほきゃく)がはさみのようになっているものがあります。

●目が5つ!?
カブトガニは目が5つもあるんです。
はじめの2つは体の上、左右にある「複眼」。
この目は小さな目が集まっていて
拡大してみるとトンボの目のようになっているそうです。
次の2つは体の上側、体の中心にある「単眼」。
光を感じ取る役割があります。
カブトガニは夜行性で光を嫌う習性があり、
この目を使って、光から遠ざかっています。
最後の1つはお腹側にある「腹眼」。
鋏角の間に1つだけあります。これも光を感じる眼です。
カブトガニがひっくりかえってしまったときに
この眼が役にたっているのではといわれています。

●血の色が青い!?
人間の血液があかいのは、
血液の中のヘモグロビンといわれる鉄分が赤いためです。
カブトガニは、ヘモグロビンではなく、ヘモシアニンという銅の成分があるためです。
この成分が青いため、血液が青いのです。

●海の深いところにも移動する!?
岸にいるというイメージが強いと思いますが、
冬の時期になると沖合の深さ20m前後に移動しているそうです。
初夏になると浅瀬に上がってきて、6月〜9月にかけて、浅瀬で産卵期を迎えます。

●生きた化石!?
カブトガニの形は今から2億年前には現在と同じ形であったといわれています。
何億年も昔から形が変わっていない生きもののことを「生きた化石」といいます。
その2億年の間、恐竜が絶滅した環境を生き抜いたすごい生きものなんです!

●絶滅危惧種!?
そんな古代より生き抜いてきたカブトガニですが、
現代では絶滅危惧種に指定されています。
頑丈そうなカブトガニですが、
卵や小さい時には魚やカニ、鳥に食べられてしまいます。
また、大きくなっても、お腹側は意外と柔らかく
ひっくり返ってしまうと食べられてしまう可能性があります。
そして、産卵地でもある干潟の減少や環境の悪化、
乱獲によって、数が減っています。


2億年も姿が変わっていないなんて、
ロマンを感じませんか?
ぜひ、ペンギン水族館へ観にいってみてくださいね♪

2017年05月25日 10:28 カテゴリ:お知らせ
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