Ayumi voxxx

今回、超・長文ブログです。

最近、氷室冴子さんのことを書いた所、
女性リスナーさんから、

「懐かしい!」
「読んでました!」

という声を番組に頂いたので、


あの作品を・・・
がっつりネタバレ気味に語ります!!
(鼻息荒めで)


『ざ・ちぇんじ』/氷室冴子
↓↓
時は平安。所は京の都。

貴族の名門 権大納言家には2人の姉弟が。

病弱で人前に出るとすぐに失神してしまう弟
を見て、父は、
「これでは将来、出仕など叶うまい」と憂い、

活発な姉を→男「綺羅君(キラギミ)」、
弟を→女「綺羅姫(キラヒメ)」とし、
極秘に育てる。



(*この綺羅姫(本来は弟)が
「深層の姫」と、都中の評判になり、
公達から次々と恋文が届くのですが、
それに癖々する弟の姿が笑えます)



−−−ある日のこと。


お主(今上帝)は、
姿を伏せて北嵯峨に遠出へ。

すると、森の湖で泳いでいる1人の女。

「あれはどこの姫か・・・?」お主が繁みから
そっと覗いていると、女に気配を気付かれ、
2人突然のご対面。


上がる女性の叫び声!


その姫君こそ、
普段、女であることを隠し、
男として振舞っている綺羅君(女)だった。


まッ裸の綺羅君(女)と、
姿を伏せた今上帝との出逢い。


当然、この時はお互いの素性を知る由もなく
相手のことを変態扱い(笑)


−−−所変わって、宮中。


湖で見た「まッ裸の姫君」のことが
忘れられない今上帝。

「あの姫は、もしや、今、
都で評判の綺羅姫だったのでは・・・?」
と、推測。


そこで、
綺羅姫とそっくりという話の綺羅君を
元服させ、内裏出仕させようと命を下す。


これを聴いて騒然となる権大納言家!
姉と弟が本来の姿をとりかえているのだから。


お主の意向に背くわけにも行かず、
綺羅君(女)は覚悟を決めて元服にのぞむ。


当時、元服と同時に結婚をするのが慣わしで
あったため、
綺羅君(女)は、名門・右大臣家の姫君、
三の姫と結婚をすることに。


ということで、

お主の思惑通り、
とうとう宮中にてお主と対面した綺羅君(女)。

森で見た姫とそっくりで驚くが、
(そりゃそーだ本人だもの)
気付くことなく、特別に目をかけて可愛がる。


−−−ある当直の夜。



綺羅君(女)は、親友で同僚の宰相中将から
結婚生活について訪ねられる。

*宰相中将(都でも有名なイケメン公達)


「いやまぁー、そんなこと聞かれても、
ぶっちゃけ私は女だしー
ハニーなナイトがあるわけでもないしー。」

by.綺羅君(女)”心の声”


宰相中将、
誤魔化し気味に話す綺羅君(女)の横顔に
なぜか、ドキドキを覚えてしまい・・・

「男とは分かっているが、
この気持ち抑えきれーん!」
 

と、綺羅君(女)を押し倒し口づけしようと!


取っ組み合い的な抗戦の末、
何とか貞操と秘密を守りぬいた綺羅君(女)。


しかし、

さらに綺羅君への恋心が燃え上がった
宰相中将。

「綺羅君がそれほど大切にしている奥方、
三の姫とはどのような姫なのか?」と、

興味津々になんと深夜、親友の奥方の元へ!


以下、宰相中将の行動はご想像通りです。


そして、三の姫ご懐妊。。。


懐妊なんてあるわけない!
それをよく知ってるのは綺羅君(女)と、
権大納言家の人々。


親友の宰相中将ともギクシャクし、
好きになり始めていたお主の顔も
まともに見られなくなった綺羅君(女)は、
突然の失踪、

内裏から姿を消す。


綺羅君(女)が出仕しないのを心配するお主。
一方、北嵯峨で出会った綺羅姫(女)のこと
が忘れられず、

(ややこしいですが、
この綺羅姫は同じ人物です)



とうとう、綺羅姫を尚侍として
後宮に上がるよう権大納言家に命を下す。


困ったのは権大納言家!

今、綺羅姫として家にいるのは、
弟(本来の綺羅君)なのだから。


しかし、

ここで弟、(男らしさ?)を見せて
綺羅姫として後宮に上がることを決意。


多くの好奇の目にさらされ、
フラ〜っと、失神しそうになりながらも
お主の妹である女東宮のお世話係を
勤め始める。


(この女東宮が、ワガママで綺羅姫(弟)の
手を焼かせるの)



−−−暫く経って。


教育係を務める内、
女東宮に恋心が芽生え始めた綺羅姫(弟)、

「いっそのこと秘密を打ち明け、東宮を
我が姫に!」
と、思うように。


男になっていきますよ、綺羅姫(弟)が。


−−−さて、

失踪した綺羅君(女)は、
愛しいお主が忘れられない。
綺羅姫(弟)も又、女東宮への思いが
募るばかり。

お主もお主で、
綺羅姫を女御としたいと思うように
なっていて。。。


さぁ!

そんなこんながあって!!

とうとう、
綺羅君(姉)と、綺羅姫(弟)一大決心!!


女が女へ、男が男へ。

本来の姿に戻るため、
秘密の大逆転劇を大画策!!!

まさに、ざ・ちぇんじ!!


この下りはぜひ文庫をお読みください


そうして、
本来の綺羅姫と綺羅君に戻った2人。


それぞれ愛しのお主、愛しの女東宮の元へ
向かう・・・


******************

いやー、最高ですよ!
このチェンジの瞬間。

病弱な弟が恋をして男に戻っていく様、
本来は女である綺羅が姫に戻っていく様。


宰相中将と三の姫のゴタゴタが
その後どうなったのか、
ちゃんとナルホド納得の着地をするし、
お主が恋煩いで悩む姿も可愛いのです。


最初のチェンジから、
最後の最後のチェンジまで、

一度読み出したら止まらない、

氷室冴子さんマジックに
かかっちゃって下さい。

『ざ・ちぇんじ』/氷室冴子




2013年06月14日 18:53 カテゴリ:Ayumi voxxx
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