今村恭子 「月族」
(08/29 夏の36冊)
[画像]
月、天野喜孝さん、古代の民。末裔。
風間の大好物がそろった
ちょっとでも触ったら こわれてしまいそうな ガラスのような作品。
最初は 天野さんのイラストに惹かれて 手に取りましたが
読んでみて すぐに 物語に 引き込まれました。
今村恭子さんの 独特な 行間の雰囲気に。
主人公の大学生:薬子(くすこ)は
これまで 男の人を好きになったことが ありません。
好き という感覚も いまいち よく分かりません。
そんな 薬子は、いつでも月に見守られ、寄り添われてきました。
ある日、病気で外に出られない青年:飛鳥の “話を聞く”
という アルバイトをすることになります。
飛鳥によりますと、薬子は 『月族』 だと言うんです。
覚醒しているか していないかに関わらず
月族には 月族が 分かるんです。
そして 飛鳥は 月族における「アダムとイブ」のような存在
月族の始祖:プラリネ の物語を 語りはじめます。
プラリネも 薬子と同じく 愛する、という感覚が分からない少女でした。
このプラリネの 哀しい物語と
薬子の 現実世界での生活とが 交互に描かれていて、
とっても幻想的なのに ちょっとお茶目で 引き込まれます。
太陽よりも 月が好き。
むしろ 月の視線を感じたり、月にお願いごとをしてみたり。
そして、 愛について、真剣に考え 悩んだことがある。
そんな方は ぜひ読んでみてください。
月明かりのように 冴え冴えとしていて、
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