京極夏彦 「ルー=ガルー 忌避すべき狼」
(08/27 夏の36冊)
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分厚いです。
582ページ。しかも 文章が2段になってます。
京極夏彦さん=ホラー、妖怪、お化け
というイメージが強かったんですが
この物語は SFに近いんです。
手に取ったきっかけは 確か 帯の一言。
「人を殺してもいいのだろうか?」
そして “ルー=ガルー” という題名。
何かと思ったら フランス語で
夜間 狼に化けてさまよい 悪事を働く伝説上の怪物
なんですって。
当時 狼にも はまっていた 風間。
(ドラキュラ → こうもり → 狼男 → 人狼…
ここから 小野不由美 「屍鬼」にも つながっていきます)
ちょっと迷いましたが 手にとって読んで納得。
手に取らなかったら 後悔していたはず。
物語の舞台である2030年は、
清潔で無機的な徹底した管理社会になっていて。
少女たちは携帯端末で すべての行動が把握されています。
つまり 少女たちにとって 世界=モニターの中。
そんな 現実感が希薄な都市で 連続殺人事件が起こります。
被害者は14歳・15歳の少女ばかり。
同級生が事件の鍵を握るらしいと気が付いた
他人と接触するのが苦手な葉月、
少年のような少女:歩未、
天才少女:美緒は 事件を追っていくうちに
巨大な敵に 気が付きます…
『直接的なコミュニケーションが苦手な若者が増えている』
そんなニュースを 見たり 聞いたり しますよね。
電話できない、とか、目を見ることができない、とか。
感情表現の方法も分からなくて
子供のようになってしまったり
想像力が乏しいが故に
社会的に問題がある行動を取ってしまったり。
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